2016年1月10日日曜日

小正月

小正月(こしょうがつ)とは、正月15日の行事です。または、14日から16日までの3日間、または、14日の日没から15日の日没まで[、または、望(満月)の日、または、元日から15日までの15日間ともされることもあります。
本来旧暦ですが、明治の改暦後は新暦1月15日、もしくは、2000年からは成人の日(1月第2月曜日)に行われる場合もあります。
元日(または元日から1月7日まで)を大正月と呼ぶのに対してこのように呼びます。正月(字義通りには月末まで)の終わりとも位置づけられます。小年(こどし)、二番正月、若年、女正月(おんなしょうがつ)、花正月。 返り正月、戻り正月と呼ぶ地方もあります。

古くはこの小正月までが松の内であった(この日まで門松を飾った)ものが、江戸時代に徳川幕府の命により1月7日の大正月までとされていましたが、関東地方以外には広まらなかったそうです。
この日の朝には小豆粥を食べる習慣がありました。古くは『土佐日記』や『枕草子』などにも、小正月に小豆粥を食べたことが記されています。現在でも東北地方の農村などに、左義長の前に小豆粥を食べる習慣が残っている地域があります。これらの地域では、元日から小正月の期間中に小豆(あるいは、獣肉を含む赤い色をした食品全般)を食することが禁忌とされている場合が多いです。
繭玉をつくって養蚕の予祝をおこなったり、「道具の年越し」とし農具のミニチュアをこしらえ豊作を祈願する習慣が残っている地域もあります。
年神や祖霊を迎える行事の多い大正月に対し、小正月は豊作祈願などの農業に関連した行事や家庭的な行事が中心となります。本来は人日まで竈を休ませるはずの松の内に、忙しく働いた主婦をねぎらう意味で、女正月という地方もあります。場所によっては男性が女性の代わりに料理などの家事を行う日とされているところもあります。
かつて元服の儀を小正月に行っていたということから、1月15日は成人の日という国民の祝日となりました。しかし、その名前から小正月との関連がわかりづらく、かつ、高度経済成長期以降の都市化などの影響で小正月自体がなじみが薄いものとなったこともあり、2000年から成人の日は1月第2月曜日に変更されています。          新城校  荒井
                                

0 件のコメント:

コメントを投稿